コロナウイルスの脅威
新型コロナウイルス、ついに中国での死者数がSARSを超えてしまいましたね。
小さい頃に世界仰天ニュースで見たSARSの恐ろしさを今でも鮮明に覚えています。
今回の新型コロナウイルスがあの衝撃映像よりも酷いと考えると恐ろしくてたまりません。
イギリスにいるわたしは地理的に日本よりも安全だなと思っていたのですが、それも束の間、1月31日のBrexitとともに感染者ががイギリスにも確認されました。
この、イギリスへの新型コロナウイルス上陸は、ここで過ごすわたしにとって2つの意味で脅威となります。
1つ目はもちろん、感染への懸念。
そして2つ目は、(東)アジア人差別。
イギリスではまだ感染者はNewcastleでしか見つかっておらず、わたしの住む地域とは遠いので、正直そこまで警戒していません。
「ついにイギリスに来たんだけど!やば!」と言っていられるほどには安全です。
しかし、2つ目。
こちらの方がわたしにとっては怖いのです。
日本では中国人差別、世界的には東アジア人差別が起きていると言われていますが、これが本当ならばわたしは差別される側にあたります。
実際、現在空港にいるわたしは、なんだかいつもより他人の目線が気になる気がするのです。
日本人にとって、感染症が流行ればマスクをするのは当たり前。
どこでも売り切れ続出らしいですね。
しかしイギリスでマスクをしているのはアジア人だけです。
それも東アジア人。
中国人か日本人か韓国人だろうな、という人しかマスクをしているところを見たことがありません。
今朝、空港へ向かうために乗った電車の中でも、乗っていた車両でマスクをしていたのはわたし1人だけでした。
そんなこんなで、なんだかいつもより目線が気になるような気がしないでもない。
それも自意識過剰かもしれない。
まぁ真相はわかりません。
でも、連日の報道を見ていれば、自分の身を守るためにちょっと怪しい人を避けてしまうのも無理はないかなとも思ってしまいます。
こんなとき私は、
「私は中国人じゃないし、今はイギリスに住んでいるんだ」
と強調したくなってしまいます。
今日はいつもつけているパスポートカバーを外して持ち歩いたりもしてしまいました。
こういうところに日本人の悪いところが出ているなと感じながら。
これは私だけはなく多くの人に当てはまる気がするのですが、
なんとなく、「アジア人」として一括りにされるのではなく、「日本人」であることを誇りに思うことってありませんか。
他のアジア諸国と比べると先進国になったのは早く、
日本のパスポートは2020年、1番の強さを持っている。(ビザなし渡航可能国数最多)
なんとなく、日本は世界に認められていると日本人は思いがちな気がします。(そんなこと思ったことないという人がいたら教えてください。)
こういうところからも、アジア人としてではなく、日本人だと主張したくなる人は多いのではないでしょうか?
この、「東アジア人」全般に差別の目が向けられている状況で、
もし私たちが差別まがいのことをされたときは、
「中国人じゃない」
と反論するのではなく、
「人種で差別するな」
と反論すべきなのです。
Twitterを見てても、そこを履き違えている人が多すぎます。
アジア人だからと言ってみんなコロナウイルスを持っているわけじゃない。
それなのに「アジア人」とまとめて差別してくる人に対して自分が日本人であることを主張し、コロナは中国のものだと言ってしまったならば、差別している人とやっていることは同じです。
日本が様々な面で素敵な国であることは事実です。
でもそれが強調されすぎているが故に、無意識のうちにアジア人を見下している気がするのです。
このコロナウイルスによる東アジア人差別をきっかけに、無意識に中国人ではないことを主張して優位に立った気でいないかどうか、考えることができたらいいなと思います。
では、私は旅行を楽しんできます〜。
ではまた〜。